振袖と訪問着の撮影

秋から成人式迄の間、本格的に振袖撮影シーズンになる。

昨日、暑い日が続く中、振袖撮影にお嬢様がいらっしゃった。ちょうど、海外留学中であり、成人式シーズンには帰国のタイミングが合わず、今回、撮影する事になった。夏期は季節要因もあり比較的撮影スケジュールがゆったりとしているので、ゆっくりとバリエーションのある撮影をする事ができた。

カナダと日本の2つの高校を卒業され、その後、カナダに渡り、4年制の大学に通われている様で、積極的に単位習得されているとの事。海外の大学は宿題や試験が多いし、且つ単身での異文化生活は大変だと思う。健康管理や学業等大変な事が一杯だと察するが、笑顔で楽しく話してくれる。

振袖は比較的、楽しい表情で撮ってみた。

その後、訪問着に着替えられ、撮影を続けた。最初にきちっとした写真を押さえようと白ホリゾントで基本的なライティングで撮影をしたが、2シャッターを切った時点でどうも私自身しっくりと行かず、というよりもこの着物の風合いを表現しようと、撮影方法を変えてみた。通常は全身写真は着物柄をきちっと見せる様に絞ってパリッと撮影するが、それだと振袖撮影と一緒になってしまう。彼女の姿を見て、現代版の竹久夢二(1884-1934)の世界を連想したので、レンズ、露出設定を全て変更し、タングステンの光が入る様にして柔らかい雰囲気で撮影してみた。

撮影が終わると、髪の毛を解き、カジュアルな出立ちで現代っ子に戻った。そして、多くの撮影データの中から手際良くセレクトデシジョンをされて行った。

カナダに素敵なフォトアルバムを持って帰り、友人に日本の民族衣装姿を自慢してもらいたいものだ。そして、「社会に出て次世代の日本を牽引して行って欲しい」と見送る際に若者の後ろ姿を見て感じた。

S.S様、昨日は長時間、お疲れさまでした。ご家族揃っての肖像写真はいい時間が経つにつてて価値が出て来ると思います。素敵なご家族でした。お体に気をつけて、学校生活をエンジョイ下さい。ご卒業されて帰国すればまたいつかスタジオにお越し下さい。いつかお会い出来る事を楽しみにしております。

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