夜の散歩

昨夜、銀座の友人のオフィスで夜遅くまで打合せをした。いつも早口で濃縮して話しても、時間が足りない連中である。終了し、食事に行くも、会話は続く。いつものことである。電車のある時間はとっくに過ぎているので、少し、帰り道の方向を歩いてみることにした。

素敵な建物に出会った。

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柱や壁のテキスチャー等、歴史のある国やその移民が建国した国の建物は、全体のデザインから細部の建材に至るまでに思想が入っている様に感じる。しかし、日本は歴史がありながらも、日本建築と街の一般的なビルとは全く別ものになっている。

確かに地震が多いということも一因かもしれないが、明治、大正時代にはもっと素敵な建物があったはず。日本人は終戦後に芸術的な感性が鈍くなったのではないだろうか。街の景観の統一性よりも、各々のビルオーナーが自分の感性で設計することが優先されてきた。

きっと、このビルのオーナーは人生の選択肢が多く、世界観が大きかったのだろう。自分の描いたイメージの建造物を創ることのできる感性をもった建築家を探し、世界観を説き、建材にいたるまでセレクトしたのだろうと勝手に想像してしまう。素敵な感性だと思う。

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