Hollywood Portrait (作品撮り)

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先日、仕事仲間達と作品撮りをする機会がありました。

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 モデルとヘアメイクと、フォトグラファーである私が急に私のスタジオに集まろうという事になりました。今回、ヘアメイクを担当して頂いたYUKAさんは随分以前から何度も現場をご一緒した事があり、いきなりの連絡にも関わらず、作る内容についてディープに意見交換をしました。本番まで時間が無いにも拘らず、イメージを作り、撮影小物を揃えたり、ライティングの実験をしたりもしました。

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 モデルは以前のポートレートスクールのワークショップでご一緒させて頂きました Adelina (Schönberg Models)です。

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 モデルの雰囲気とヘアメイクの技術を考え、私の好きな写真の世界観である雰囲気の作品を提案しました。

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 私はシンプルな画作りが好きです。私のサイトのトップページのコピーにも ” I Love Simple Photography ” とあります。

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 好きな世界観とは、1)シネマの様にストーリーを感じること、2)人物のキャラクターが感じられること、3)時間が経っても陳腐化しない飽きない写真、4)オリジナリティーがあること、5)ライティングで光と影がある写真、等です。前提には前述の如く、シンプルである事。

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 今回は “Hollywood Portrait “ をテーマにしました。そして、衣装、ヘアメイク、ライティング、モデルの雰囲気、表情、ポージング、視線等を統一して同じ方向にして、画作りを行なっていきました。

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 モデルの雰囲気や演技力、そしてヘアメイクの髪の毛のウェーブの作り方やアイメイクやチークのグラデーションの乗せ方はパーフェクトなので、後は私のライティング力で作品が決まるのでしょう。
 
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 シーンは4パタンを撮影しましたが、風合いの統一感を考え、照明の位置関係は異なりますが、基本的に同じ路線のライティングにしました。メインは世界に一つしか無い特性モディファイヤー(バーンドア付きの FresnelSmall)にディフューザーを付け、コードレスストロボである Profoto B1を使用しました。これにより、コントラストの強いライトのエッジを滑らかにしてみました。また、ダークな雰囲気の中でもヘアのウェーブ感を表現する為にスポット系のライトをいくつか打ちました。スポット系のライトは照射範囲が狭い為、モデルの動きに対してのアローワンスが無いので、光をモデルに微妙な動きに追従させる必要があります。

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 照明にスポット性を持たす為、また、コントラストを強くして背後をダークに落とす為には被写体から近い距離から強いライトを打つ必要があります。しかし、柔らかい風合いを演出する為に85mm F1.2を開放にしました。ライトとカメラ側の露出設定が相反してしまい、従来の機材では両立できず、なんらの妥協が必要でした。が、今回は最初から最後まで HSS(High Speed Sync.)で当たり前の様に露出設定し、1/4000秒辺りで撮影しました。スタジオ内のストロボ撮影で、シャッタースピードまで制限なく撮影できる様になったのは、私の中ではゲームチェンジャー的な出来事です。
(*従来のストロボではシンクロさせる為には1/60〜1/250秒の制限がありました。)
 
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 撮影技術の話は面白く無いので、この辺で止めます。作品撮りで大事な事はキャストであるモデルとスタッフであるスタイリストやフォトグラファーが求めるターゲットイメージを関係者の頭の中で統一して、作り上げていくことかなと思います。
 
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1950年代の古き良き時代の雰囲気が表現されているでしょうか?

余談ですが、BTS画像も、スタジオ環境が真っ暗い中(スポットライトの当たり位置の確認の為)、高ISOで撮影されている為、素粒子感があり、それ自体もコンセプトに沿って、古い感じになった様です。(笑)

Model:Adelina
Hair & Make Up:Yuka Fukano
Styling & BTS Photographer: Noriko Usami
Art Direction & Photographer : Hiroyuki Soda

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(Workshop Information)

私の運営するポートレートスクールのワークショップが次回は7月22日(土)に開催されます。
テーマは ”カラーリングポートレート” 。
詳細や申込は下記です。
http://www.portrait-school.com/workshop.html

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