誕生日にご家族で撮影しに来られる方は大勢います。子供の誕生日記念にご両親が連れて来られるのが通常のパタン。
今回、レポートするのは、自分の誕生日を自分でプロデュースするパタン。趣味がギターで、自分の気に入っているギターを持参して撮影をするという企画。今回が初めてではなく、節目節目で撮影しておられる様です。例えば、40歳の時、50歳、60歳、65歳という様に。撮影前に節目節目の誕生日にギターと共に撮影された、それらの写真も見せて頂きました。
特に記念撮影の際は、自分と一緒に年齢を重ねてきたお気に入りの愛機で撮影されているそうです。いくつものギターコレクションがあるとのことですが、このギターの思い入れは、このブログの中間あたりでご紹介させて頂きます。
まずはシンプルに撮影しました。
逆光で柔らかい光で包んでみました。
全く雰囲気を変えて、陰影のあるダークな風合いで、ドシっとした絵作りをしました。
さて、このギターについて、撮影後に情報を頂きましたので、ここで記載いたします。
アメリカ、フェンダー社のストラトキャスター(Stratocaster)というギターで1954年から発売され 今尚 当時の形状のまま世界中で販売されており、今年は発売70周年の記念の年だそうです。
そして、ケースまでに思い入れがあられ、初期のフィットフォームケースという独自の形状のオリジナルケースに入っているのだそうです。ボディの中を開けると自分が生まれた日のちょうど1週間後の8月30日にエレノアという名の方が組み付けたことが記載されたテープがそのまま残っているそうです。なんとほぼ自分の誕生した日と共に歩んできたという事にも縁を感じたそうです。
▲ この写真はご本人から参考に提供して頂きました。
長い年月で、材料や木材の切削形状や 塗装などが時代の流れで仕様変更されていきますが、この個体は 初期ならではの材質が使われ、当時ならではの塗装や切削形状で作製された希少な個体です。
そして自分が40才になる前に米国で見つけて以来、今まで30年以上持ち続けているという自分の相棒的存在の様です。
衣装を変えられ、全体のトーンをレトロな雰囲気に表現しました。
さらに、今度は陰影をつけ、背後の壁に影を付けて、自分の趣味の一面であるギター演奏と相棒感を演出しました。
本当に自分の相棒、名機を愛されているなという事が伝わる写真です。
影でギターのヘッドのディテールまで表現しました。
これが先ほど記載しましたギターケースです。味がありますね。この色、風合い、エイジング具合の全てが。
今回はギターという自分の趣味、そして思い入れのある機材と共に誕生日の節目を記念写真にするというとてもバリューの高い誕生日記念撮影でした。
撮影技術的に難しかったのは、グロス素材を以下にしてテカリを付けずにストロボ撮影をするかでした。微妙な角度が難しかったです。
追伸:S様、楽しい現場での会話、ありがとうございました。ギターコレクションやそのアメリカンレトロな保存場所の世界観等、こだわりを感じる事ができました。
SODA PLAZA の記念写真:https://www.sodaplaza.com/