アルゼンチンサッカーとマラドーナ

連日、ワールドカップの模様、情報がテレビ、インターネットで流れている。日本戦以外でも深夜まで起きて、テレビ観戦している人は多い。

普段、一般的にアルゼンチンに関するニュースや注目度は低いが、アルゼンチンサッカーファンは日本にも多いと思う。今回の出場国の中でも、日本人の一番のお気に入りチームでは無いかとも思う。

前回のワールドカップ2006の開催時期に私はブエノスアイレスにいた。

決勝トーナメントのメキシコ戦とドイツ戦をブエノスアイレスのカフェの小さなテレビで観戦し、その後、ブエノスアイレスのランドマークであるオベリスコで、群衆の中にいた。
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私も、カメラ持参であり雰囲気に浮かない様、水色のグッズを身につけて応援した。

そして、群衆は皆、喜び、歌い、讃える。

♪♫VAMOS VAMOS. ARGENTINA..VAMOS VAMOS..A GANAR..QUE ESTA BARRA QUILOMBERA…NO TE DEJA, NO TE DEJA DE ALENTAR!!!! ♪♫

メキシコ戦直後の歓喜
メキシコ戦直後の歓喜
PKで破れたドイツ戦直後の落胆
PKで破れたドイツ戦直後の落胆

翌年、再び、ブエノスアイレスに戻った。

すると、2007年3月27日にマラドーナが倒れ、緊急入院をした。私はそのニュースをテレビで見て、すぐに病院を探し向かった。マラドーナと言えば、ワールドカップ86でアルゼンチンを優勝に導いた国民的英雄。ちょうど、フォークランド紛争の因縁が残るイングランド戦で、国民を勇気付けた。しかし、引退後、彼はアルコールやドラッグ等の悪い噂が多く、既にアルゼンチン人にとって過去の人だとばかり思っていた。

ウエメス病院に到着すると、そこには多くの報道陣が。

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そして、そこにはマラドーナの活躍していた時期を知らない子供達までが病院にお見舞いに来ていた。「ディエゴ、早く元気になってね」と紙を貼り、皆、お祈りをしていく光景を目にした。
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アルゼンチンサッカーと言えば、ボカジュニアとリバープレートというクラブチームが人気。そして、愛称は前者がBostero(ゴミ拾い)、後者はMilionario (億万長者)。ボカジュニアは比較的貧しい下町地区にあり、マラドーナの原点であるクラブチーム。子供達はボカの代表選手の絵の前で、将来を夢見てサッカー遊びを行う。

余談だが、この絵はボカの名所、カミニートにあり、カミニートの画家達が選手一人づつを担当して描いている為、近くに行って見ると作風が各々異なる。

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ワールドカップ2010もアルゼンチン代表にとっては、決勝トーナメントは前回と全く同じ対戦相手となった。前回はメキシコに勝ち、ドイツ戦はPKで負けた。国民はきっと、忘れていないはず。

私はこの大会でマラドーナが色んな意味でグレートカムバックし、アルゼンチン国民に勇気と感動を与えていることがなぜか嬉しく感じる。そして、アルゼンチンのサッカーファンにとって、過去からの色んな想いが交錯しているのだろうと察する。

まだ、当分の間、アルゼンチン国民はこの話題で持ちきりだろう。

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