ダンスと振袖写真

先日、ダンサーがスタジオにやって来られた。同時に彼女は来年成人を迎えるので、振袖記念写真も撮影した。

私は長い間ポートレート撮影をしているが、過去、「ダンス+振袖」という組合せで同一人物を撮影したのは初めてだった。

いつもの様にまず、撮影を行う前にギャラリーにて打合せを行った。彼女はバレエを子供の頃からやっており、今はコンテンポラリーダンスに取組んでおられる。大学では舞踏の専攻。今回はダンサーとしてのセルフプロモーションが目的。どっしりとしたポートレートというよりも、動きのある写真をプロフィール系に使用したいとのこと。そして、振袖の方は、バック紙を降ろしての写真館スタイルでは無く、イメージや雰囲気のある写真をとの事。写真館スタイルの記念写真は通常、振袖を購入すると撮影パックがあるので、違ったものを撮っておきたいと。

 

最初にダンスの撮影を行った。タンゴ、サルサ、サンバ、フィットネス等のダンサー達はよくスタジオで撮影する機会がある。また、発表会系では上記に加え、社交ダンス、ストリートダンス、フラダンス、ベリーダンス、新体操等の撮影経験はある。しかし、コンテンポラリーダンスは初めてだった。まず、動きは流れるのか、それとも決めポーズがあるのか。速いのか、スローなのか。それによって、ライティング、位置関係、カメラ設定が全て変ってくる。

 

スタジオに入り、彼女はまず体を動かしてくれたので、説明は不要という感じだった。バリエーションのある写真を撮ろうと、ストロボ使用のもの、ビデオライトを使用しての定常光での連写スタイル、それにスタジオのタングステンの量を調整して背景の色の調合も行ってみた。後はライトとカメラの設定をダンスの動きに合わせて、現場にてアジャストしていくしか無い。

衣装が大人っぽくなり、黒く変ったので、背景もグレーに落としてみた。

そして、ステージっぽい風合いにして影を付けてみた。

最後に止まったポートレートも。モデルの撮影時はライトをガンガンにあてる事が多いが、ダンサーなので陰影をつけて立体的にクールに表現してみた。

やはり、ダンサーってとてもいい。話は脱線するが、プロモデルでも通常は手の位置は腰か目までしか上げれないが、バレエ経験者は手や腕を視線よりも高く上げて絵になるポーズを取れるので、撮影をしても表現力のバリエーションが全く異なる。

その後、へアメイク、着付けを行い、振袖撮影を行った。

全体が白を基調としたスタジオなので、逆光にしても光が良く回ってくれる。

シフトレンズを使用したので、とろける様なボケ味に。

スタジオの色んな箇所を使用して。

最近、お気に入りの明るいレンズで。漆喰の壁が不思議な雰囲気に写る。

まさに「動と静」の組合せの撮影テーマだった。被写体であるお嬢さんは気持ちの切り換えに大変だったのだろう。か。

M.Sさん、とても楽しく撮影できました。連写で撮影した時は私もスポーツをしている錯覚になりました(汗’)。学校やショーでのご活躍を期待しています。振袖の方も、鮮やかな色合いでシンプルな作風の私の写真に彩りを付けてくれました。とても素敵でした。また、是非、フォトセッションしましょう!!

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