5 月 9 2012

ネイルアートの作品撮り

4月6日の私のブログのエントリーに美容作品についての写真を紹介した。

それらの写真はヘアー&メイクアップの作品であったが、背景や衣装も含めた全身の写真をセレクトした。ヘアやメイクは単体で表現するものでは無く、全体のテーマに沿ってヘアー、メイクアップ、衣装、空気感のトータルでへアメイク作品になる。それが今の主流であり、且つファンダメンタルだと思う。とかく、へアメイクの作品だとヘアカタログの様に物撮りタッチで撮影されがち。全体のバランスにこそバリューを感じる。

最近はネイルサロンが街中に目立つ様になってきたせいか、ネイルアートはここ数年の流行で以前はピンク一色のマニュキュアを塗っていたイメージがある。しかし、ネイルアートの歴史をwikipediaで調べてみると紀元前から古代エジプトにあり、日本へは平安時代に伝来したとある。

冒頭で記載したブログの写真撮影をした際にネイルアートに着目した写真も撮影してみた。これも上記で記載したのと同様に、ネイルアートが施された手を机に置いて上から撮るだけでは全体のバランスが分からない。ネイルアートは単体で楽しむものではなく、へアメイクとの色合いや風合いとのバランスの中にネイルという要素があると考えるのが私の中ではファンダメンタルかなと。

そこで写真を紹介してみる。






よく見ると、見事にまでネイルとヘア、そしてメイクが色合いや風合いともコーディネイトされている事が分かる。さすがに美容師の方々だと思う。もし、単にヘアスタイリスト、メイクアップアーティスト、ネイルアーティストが各々が自分の作品を施していたら何らの統一感が無かっただろう。本当によく考えられた、デザインされた、コーディネイトされた、上手い、巧い作品だなと勉強させられる。

私は常に「想いをカタチにして、人に伝える」というコンセプトの基、伝えたいストーリーを自身に問いかけながら、表現していくことを自分のテーマとして撮影しているが、想いやイメージを具現化する方々って皆、拘りが共通しているなと感じた。


5 月 8 2012

カリグラフィー作品の複写撮影

先日、カリグラフィー作品の複写撮影の依頼があった。

「カリグラフィー」(西洋書道)と始めて出会ったのは、私がアイオワ州フォートドッジ ( Fort Dodge , Iowa) のハイスクールに通っていた頃なので 30数年前になる。北欧系の親友の家に居候させて頂き、彼の母親、私にとってはホストマザーがカリグラフィーを仕事として行っていた。彼女は色んなイベントのポスターや招待状等の作成を請け負っていた。家のリビングルームのデスクやダイニングテーブルの上はいつも紙と筆、インクで一杯だった。当時はまだパソコンでは無く、文字はタイプライターで作成するのが主流であった。タイプライターだとフォントがいつも一定であり、スクリプト系等の飾り文字は表現できず、かなりビジネスライクに纏まっていた印象がある。私もタイピングのクラスを選択していたが、ただ、words per minuites の殺伐とした世界で何らクリエイティビティは感じなかった。

あのAppleの創業者のスティーブ・ジョブズ氏は学生時代に学んだカリグラフィーの美しい文字を表現したく、マッキントッシュのフォント充実に繋がったという話は有名。2005年のスタンフォード大学卒業式での彼のスピーチの中で「点と点を繋げる」という事例のひとつで話している。

今回、撮影当日に三戸美奈子さんがスタジオに作品を持ち込まれた時、作品を見た瞬間に30年数年前に毎日、カリグラフィー作品を見ていた日々の想い出が一瞬に蘇った。アメリカ中西部の保守的な家庭での日常が。

撮影は2階スタジオに登らずに1階にある外光の入るギャラリーで行った。外光はムラ無く光りが回るという利点があり、シャッタースピードを速くさせ作品のシャープさを増す為と陰影を補う為にストロボを補助光として使用して、ミックス光で撮影した。作品の紙が上質なテキスチャーのある厚めの和紙であったので、テカる事なく撮影する事ができた。

作品はかなり大きな物があり、それを平面に固定して、角度を計算し作品と垂直にして撮影する事に注意した。

RAWで撮影しているので、最適な色調と風合いに現像して Tif 形式に変換して、微妙なレンズ補正で水平垂直も合わせて行った。丸いレンズで四角い作品を表現するので、レンズ補正は避けて通れない細かい作業。大きく拡大すると和紙の作品はエッジをそのまま残して表現する事ができた。また、色転びしやすい微妙なグレーを一定に均等に同一色で表現するのに苦労した。

作品のほんの一部のみ画像にて紹介。

 


三戸美奈子さんと清水裕子さんのカリグラフィー作品展が東京と神戸の二カ所で展示会を開催される。

東京は2012年5月30日〜6月4日。@Azabujuban Gallery
神戸は2012年6月12日〜17日。 @GALLERY 北野坂

詳細は http://www.facebook.com/2012ia にて。

作品サイズはかなり大きく、使用している紙も立派なので、是非、現物を展示会にて!

三戸様:先日の撮影には最後まで画像確認や立ち会いお疲れさまでした。展示会での成功をお祈りいたします。

 


5 月 4 2012

自己表現のポートレート撮影

先日の昼下がりに友人達と数名でスタジオにやって来られた女性のポートレートを紹介。

皆、普段は社会人で忙しく勤務している中、非日常的な自分を表現し、写真に残したいという事でスタジオにやって来られた。

かと言って、私はいかにも「変身」という事で誇張した俗に言う「変身写真」というジャンルには興味は無い。着飾ったり化け優先にすると同じような写真がどこにも存在し、被写体も撮影者も安易に撮れてしまう。時が経っても飽きが来ないシンプルな画を私は好む。

年齢を増す毎に表現力が増していくのはプロの役者の様な特殊な表現者のみで、一般の私達は逆に年齢を重ねて行くにつれて表情が乏しくなっていく様に思える。「オギャー」と生まれて感情的に生きていたのが、学校や社会の様々な規制や人間関係の中でペルソナが形成されていき、体を使っての自己表現の機会が減少して行く傾向にある。

皆、恥ずかしがる事なく堂々としており、とても生き生きしていた。スタジオというクローズな環境で表現する事に恥ずかしがっていると、写真が出来上がると、人に見せるのが恥ずかしくなり、損をする。私があまり指示や注文する事もなく、自らポーズや表情をコントロールされていた。しかも自分の中でテーマまで決められていたので、撮影者である私とターゲットイメージを共有する事ができた。

スタジオでは撮影データが同時に無線LANでパソコンに転送されるので、直ぐに確認できる。皆、とても良く撮影できていたので、その場で「ブログに掲載してもいいですか」と声をかけたものの日数が過ぎてしまった。たまにしかアップしない筆無精ブロガーの私なので、今回はそのうちの一人のみの写真を紹介。また、機会があれば追々。

彼女はダンスやバレイをしているので、体が柔らかく、しかも誇張もなく動きが自然。



非日常的な自己表現というのは、言葉とは逆に本来の日常的な自己表現するという事かもしれない。と、思ってしまう。

W.Aさん、とても素敵でした。一緒に時間を共有できて楽しかったです。また、お会いできるのを楽しみにしています。


4 月 13 2012

新体操発表会の撮影

先日、ここ6、7年行っている年に一度の新体操の演技発表会のスチール撮影に行って来た。

この新体操クラブは幼稚園から中学生迄の子供達が対象。

主宰の憲子さんは子供の頃からクラシックバレイ、新体操を行い、選手のみならず指導者、振付け等も行って来られた。また、社会人になってからはアメリカンフットボールのチアリーダー、アルゼンチンタンゴを経験され、今もタンゴレッスン、ウォーキングレスンを開催されているバイタリティーとリーダーシップがある素敵な女性。過去、当社スタジオでアルゼンチンタンゴのディナーショー等のフライヤーやweb用途のプロモーション撮影も何度も行ってきた。

私もよく様々な種類のダンス系の発表会の撮影をスチールや動画撮影を行っているが、各々の撮影でその難しさの種類が異なる。例えば社交ダンス系の試合や発表会の場合は二人とも背筋を後ろに反って踊る事が多く二人の顔を同時に捉えるのが難しく、スカートがなびいている瞬間を狙うと画になる。しかも同時に複数のカップルが踊っているので、すぐに別のカップルを探す必要がある。タンゴの場合は反対に抱きついて踊るので、女性の顔に陰が出やすい。決めポーズばかりだと飽きるので、空中での回転シーン等も撮影したい。その場合、動きを予測してシャッターを切るのがコツ。ストリート系のダンスの場合は個人よりも全体のデザインやバランスが重要。チアリーダー系では臨場感を出すには背景が重要で観客や選手をぼかしたりするとかっこいい。観客席からよりもフィールド視線でローアングルで撮影するとスタイルもよく見え青空バックで躍動感が出る。特に競技系チアの場合は高く飛ぶので、望遠のみならず、広角や魚眼レンズを使用すると表現力が出る。等等。

今回の子供達の新体操の場合はピンでの撮影では比較的動きに追従したりする事ができる様になった。団体演技や整列した場合は全員を平等に撮影する事が命題。前列だといいが、後ろの方の列にいる子供の場合は望遠で人の間を抜いてピン合わせをする。望遠レンズが基本だが、全体が見えないので、同時進行で周りの様子が分からない。一人ずつを何回も撮影している時間は無い。

過去、何度が色んな方法でトライしてきた。手持ち、一脚使用、三脚使用やまた、連写か一発撮りか等。毎回、撮影スタイルを変えたり進化させていくが、今の私のお気に入りの撮り方は望遠を三脚使用でワイドは手持ち、いずれも測距点は中央1点、連写は使用せずに「ワンシャッター入魂型」。もちろんマニュアルでストロボは使用しない。

それでも難しいのは舞台同様に体育館の場合でも中央が明るく、横が暗い等の光量の差へのアジャスト。室内競技の為、絞りとISOは限界まで設定しているので、後はシャッタースピードで変更。カメラを見て変更している時間が無いので、指に設定変更の感覚を覚えさせる。








私の体にもこの柔軟性が欲しい。

観客席からご家族の皆が写真撮影をされているが、自分の子供がアップで写った瞬間の写真を何とか提供、貢献できればという思いで撮影した。


4 月 10 2012

女友達二人での創作記念写真

先日、女性同士の二人で写真撮影したいというリクエストの撮影をスタジオで行った。2、3年前にも一度、スタジオにお越しになられ、二人で撮影した。今回は二度目だったので、私もすんなりと気が知れた友人の様に撮影をする事ができた。二人はスポーツジムのお友達だそうで、写真撮影をひとつの目標として、トレーニングされてこられた。確かに前回の時よりもシェープアップされている。

二人とも平日は普通にお仕事をされており、何かのプロモーション用では無く、写真を自分達や親しい友人に見せて楽しむという事らしい。一人は母親に見せるのが楽しみとおっしゃられていた。オープンで素敵な親子関係だと思う。確かに友達間で撮影するといつも同じパタンになったり、ピースやチーズ写真になってしまう。第三者であるフォトグラファーを噛ますと違った感性が混ざり、且つ、非日常的なスタジオという空間で違った空気感を味わう事ができるだろう。

写真が手元に届いた確認も取れたので、数枚、紹介してみる。







そして、メイキング写真の自分撮りをしてみた。通常は撮影風景のメイキングは別の人が撮るものだが、ポージング確認に使っていた鏡があったので、自分撮りをした。私はどっち向いているのだろうか、何か不思議な写真。

うちのスタジオは白ホリゾントの部分とハウススタジオ的な部分とがあるので、色々とバリエーションのある画を撮影する事ができた。彼女達の空気感を感じ、色んな設定を提案しながら、色んなライティングで撮影してみた。本人達は恥ずかしいとは言っていたが、カメラを向けると自分達の世界に入る事ができるタイプだった。

この様な写真のジャンルは個人で楽しむエンタテイメント要素があるが、ある意味、記念写真でもあると思った。人生のいい瞬間のキャプチャーだと思う。

M&Mさん、撮影、楽しかったですね。写真を友人達に見せた際のコメント等もお聞かせ下さい。また、スタジオへ楽しみに来て下さいね。お二人でもピンでも。素敵な画を創作していきましょう。


4 月 8 2012

ブロカントな鉢つくり

少しだけ春めいて来た。それでも4月にすると寒く、通常は気候の変化の前置きは3月中旬からお彼岸に掛けての時期なのだが。

寒い季節が終わるとギャラリー前の植物も手入れしなければという気分になって来た。それは単なる美化という事ではなく、コンセプトを統一したかったからという理由もある。以前は植物もアイビーもあれば、日本っぽいキンカン、亜熱帯やアフリカをイメージするストレチアやヤシあり。また、鉢の色もマチマチ。例えば、私の中ではオレンジ色のテラコッタはスペインや南米をイメージする。オフホワイトはフランス。紺や焦げ茶は日本。艶のあるモノトーンはニューヨークの様な都会っぽいイメージ。いつもクリエイティブワークをする際にイメージを具現化する為にはコンセプトを貫く様にと説いている自分に反していた。

まずは受け皿となる為のテラコッタの色や風合いの統一を図ってみた。購入すれば簡単な事だが、以前からあるものを粗末にせずに活用してみた。4月3日のブログにも書いたが、古いものを大事にするブロカントスタイルにインテリアもエクステリアもコンセプトを統一してみた。ギャラリーもスタジオも基本は白をベースにしている。

今回も自分でテラコッタの風合い表現に励んでみた。

様々な色の鉢をオフホワイトのペンキで塗ってみた。そして、ヤスリで磨き、特にエッジは基の色を出して古いテキスチャーを表現した。しかし、そこで気付いたのは、いくらオフホワイトでも、鉢に塗るとかなり真っ白になってしまう。そこで、素手で土を微妙に湿らせて塗ってみた。そして布で上手く拭き取りをするとパーフェクトなまでに古い使いこなされた様なテキスチャーが表現できた。更に一瞬にして数十年使用した感を出す為に考えついたのは、ペンキに石灰やセメントを混ぜて塗ると、ザラザラ感が。後半に塗った鉢はとてもしっくりとブロカントの雰囲気やテキスチャーが表現できた。

上の写真のものは更に凝って工数を加えた。元々、紺色だった鉢にチューブの壁の割れ直しのパテで「 SODA PLAZA」と書き、カメラのイラストを描いてみた。乾燥してからピンクのペンキを塗り乾燥させ、オフホワイトのペンキを塗り乾燥させ、ヤスリで削り、下のピンク色が多少見えて来る様にし、最後に土を塗って拭き取った。

そして、鉢が出来上がったので、植物を植えてみる事にした。アイビー系、ハーブ系、ラベンダー、オリーブ、あじさい等でイメージやコンセプトを統一してみた。



鉢作りや鉢植え作業をしている間に多くの人が立ち止まっていかれ、「何をしているのですが」とよく尋ねられた。普段は眉間に皺をよせてアトリエに引きこもり、macに向かってフォトショップ作業をしている自分だが、地元の方々とコミュニケーションがとれ、とてもいい機会となった。作業を通して季節の変化を感じとった。